moonlight-secretのブログ

個人の趣味のブログ

◎ビスケット工場から天国へ

◎以前には時々、様々な自動化された製造工場の内部の映像が出る番組があった。
 たとえば「ビスケットの自動製造工場」がある。
 材料を入れて、それを混ぜて生地を作り、ビスケットの形に成形して焼き上げる。それを10個とか20個ずつ包装して、1ダースを箱に詰めて出荷できるように梱包する。それらの作業を工場内の機械がほぼ自動的に行い、コンベアーに乗って出荷できる箱詰めのビスケットが出てくる。それをトラックに積み込んで出荷するのだ。
 これを人がいちいち手作りで行ったら、とんでもない人数と時間がかかるだろう。
生産効率は全て人手でやる場合の何百倍にもなるだろう。



https://cookpad.com/search/ビスケット


 ここまではTV番組のレベル。
 ところで、こうした自動製造工場はどのような製品に適用できるのだろうか。
 たぶん、手作りの一品製品以外のほとんどの製品が、この方法で制作できる。
 野菜でさえ野菜工場の自動生産システムで作れる。
 そうなると、画一化して面白くない製品ばかりとなりそうだが、今や世の中の趨勢として、自動車でさえ流れ作業の連続生産となっている。自動倉庫があり、自動運転による自動配送システムも実験段階となっている。それで、未来には(今と同様だが)パソコンやスマホから必要な製品をクリックするだけで、家に品物が届いてしまう。
 もちろんスーパーで品を見ながら選んで買う楽しみも残すべきだろう。


 こうして、生活必需品が自動工場で大量に生産されて配布されると、価格が安くなるが、あるレベルまでは採算ベースで移行して行く。ここにはAIなども導入して、事務処理も生産性がアップする反面、人手がいらなくなってくる。
 そうなると、世の中に失業者が増えて大変なことになるので、リストラを行うより社員達の労働時間を減らす事や休暇を増やす処置で、それを回避するべきだろう。つまり、生産性がアップして工数が減らせる分、社員達の労働時間や休暇が増えるということで、その余剰工数分を消化して行くのだ。これでGDPは維持しながら(うまくすると)社員の給与も維持できて、余暇時間は増えて行く。
 こうして社会は週休3日制から週休4日制へ、ついには週2日労働制へと移行するかもしれない。
 しかし、このシステムが生み出す製品が、国民にとって不可欠であればあるほど重要な会社やシステムとなり、また農産物やその加工品などは安いほど国民に利益となるので、ついには政府がそれを運用することになる。また、このシステムの運営のためには、税金を投入するにも限界があるので、労働力をその対価とするようになる。つまり、この会社やシステムを運用するために国民の労働力を税として徴収するわけだ。


 余談だが、富士山にはロボットがロボットを作るロボット製造工場がある。そして工場やこのシステムで作業するロボットや自動機械も、自動車のように定期点検を行うとかコンピューターのようにプリベンティブ・メンテナンスをすれば、内部の部品は新品となり取り変わるが、いつまでも働き続けてくれる。この社会やシステムでは、人が自動機械群のメンテナンスや維持管理、製造管理やプランを作るお守り役として働いている。


  また「生産」という観点からすると、住宅も工場で作られた画一的なものになるが(何種類かのパターンは可能だと思われる)、そういう家でも良いという人は大勢いると思われる。でも受注生産が良い人には、それなりの金額や製造技術の適用で要望に答えることは可能だと思う。これで、衣食住と生活必需品の全てがカバーできるはずだ。


 こうした社会が発展すると、企業間競争や宣伝合戦なども長期的には地味なものとなり、そのうち無くなるかもしれない。
 こうなると人の持つ余剰の余暇をどうするかが別の問題となってくる。しかし、余暇時間が多いと不平を言う者はあまり居ないだろう。それで、昔から仏教でいう「極楽」(=「天国」のこと)というのは、こうした社会ではないかと思えるのだ。つまり、週2日しか働かず、その労働する1日も三、四時間で済んでしまう。
 あとの余暇時間は、自分の好きな趣味や娯楽、勉強や研究開発へ費やすことができる。
 この社会が到来した後は、精神的、文化的な要素が主体となるのだろうか。


 まさに極楽、極楽!  となれば良いのだが。


 あとは、「極楽浄土」の「浄土」の方である。


 たぶん、そのような変化はゆっくりと進むだろう。過去に起きた産業革命でも百年や二百年はかかっている。だから、次のような会話が始まればその変化が始まっていると思う。


A氏 「うちの会社は週休3日制になったよ」
B氏 「うちは1日6時間労働制に移行したよ」
C氏 「いいなあ。おれもそういう会社に転職したいよ」


 とかね。


★週休3日制の利点


 ◎ 1日お休みが増える事で、通勤と会社内での人々との接触が減り、新型コロナへの感染確率が1/5(約20%)だけ減る。この際、出来るだけ多くの企業に導入、参加してもらうべきではないか。


 ◎ 不景気な会社には、20%の社員の削減やリストラと同様の効果が得られる。
 ◎ 好景気の会社には、社員達への休暇の還元と、新社員雇用の余裕が得られる。
 ◎ 新型コロナ禍が終息したら、レジャー産業などの好景気に寄与できる。


★みずほ銀行が週休3日〜4日制を導入した。
 新型コロナ禍における景気低迷に対して働き方改革だという考え方もある。しかし、重要なのはリストラで人員を削減せず、労働時間を短くすることで対処して、社員を温存しようとする体制が好ましい。日本でも週休3日制を導入する企業が7〜8%に増えているらしい。
https://news.livedoor.com/article/detail/19221481/


 植木淳一 Jun-ichi Ueki

×

非ログインユーザーとして返信する